嘘の続きは

「なかなか鋭いんだね」
どうやら果菜ちゃんの観察眼をなめていたらしい。

「ずっと聞きたかったんだけど、なかなか聞くタイミングなかったから・・・」

「そんなに私はわかりやすかったかな。他の人にも気づかれてると思う？」
それはそれでショックだし。

「たぶん、大丈夫じゃないかな。あの時、私も初めは朋花さんが見てるのは専務さんと一緒にいたLARGOのボーカルのユウキさんなのかなと思ってたの。でも途中であれ？違うかもって気が付いたのよね」


「朋花さんの目が恋してるっていうよりは寂しげに見えて私の方が切なくなっちゃったもの。だから周りの人たちからも恋する瞳だとは思われてないはず」

見つめていたことがあの男にバレてなければいいけど。
まだ未練があると思われるのは絶対に嫌だ。屈辱だ。

「でも、そっかぁ。やっぱり真島さんかぁ・・・」
果菜ちゃんはなぜか視線を天井の方に向けてうーんと小さく唸った。
その姿を見てやっぱり私と真島さんじゃ不釣り合いだよねと気持ちが重くなった。