嘘の続きは
「他の誰かと結婚してなくても真島さんのことを好きではなくなってたとか大嫌いになってたとかって可能性だってあったのに」
「それも覚悟していたさ。でも、朋花が徹底的に俺のこと避けてたから逆にまだ間に合うんじゃないかって思ったんだ。嫌われていたとしても振り向かせようと思っていたし」
「すごい自信ね」
「いや、そうでもない」
私の髪をなでていた手を止めてチュッと額にキスを落とすと目を細めて笑みを浮かべる。
「今考えてみてもひどいことしたからね。告白の返事もしないで目の前で他の女と意味ありげにキスをしたんだから。それから一切連絡も取れなくなったし、朋花に完全に嫌われたと思った」
「その通り、嫌いになったけど」私は苦笑する。
「だよな」
「いつから私のことが好きだった?」
「そうだな・・・いつだろう。ーーー二十歳を過ぎた頃か・・・いやもっと前からかな」
真島さんは天井を見つめるように顔を上げた。
「とにかく朋花のことが大事だった」
「何それ」
「それからあっさり離れていった朋花にショックを受けた。いつでも好意の塊みたいに俺に懐いていた朋花が急に手のひらを返したようにいなくなった。守らなければって思っていたのに。マスコミ対応も全部自分で背負って片付けているって人づてに聞いて驚いた。可愛いがっていた子はいつの間にか大人になってたんだ」
また額に頬にと真島さんの唇が落ちてくる。
「就職祝いが真紀のマネージャーから返された時には衝撃だったよ。そこで初めて自分がしでかした事の重大さに気が付いた。
告白を受け入れられないことを言葉で説明するべきだったのに。朋花を傷つけないようにする方法などいくらでもあったのに、あの時どうしてそれをしなかったのかってずっと後悔してた。
あの時、俺も本当は告白を受け入れたかったのかもしれない。それができずに、自分で思い切るためにあんなひどいことをしてしまった。今さら謝っても許されることじゃないけどーーーごめん。悪かった」
「それも覚悟していたさ。でも、朋花が徹底的に俺のこと避けてたから逆にまだ間に合うんじゃないかって思ったんだ。嫌われていたとしても振り向かせようと思っていたし」
「すごい自信ね」
「いや、そうでもない」
私の髪をなでていた手を止めてチュッと額にキスを落とすと目を細めて笑みを浮かべる。
「今考えてみてもひどいことしたからね。告白の返事もしないで目の前で他の女と意味ありげにキスをしたんだから。それから一切連絡も取れなくなったし、朋花に完全に嫌われたと思った」
「その通り、嫌いになったけど」私は苦笑する。
「だよな」
「いつから私のことが好きだった?」
「そうだな・・・いつだろう。ーーー二十歳を過ぎた頃か・・・いやもっと前からかな」
真島さんは天井を見つめるように顔を上げた。
「とにかく朋花のことが大事だった」
「何それ」
「それからあっさり離れていった朋花にショックを受けた。いつでも好意の塊みたいに俺に懐いていた朋花が急に手のひらを返したようにいなくなった。守らなければって思っていたのに。マスコミ対応も全部自分で背負って片付けているって人づてに聞いて驚いた。可愛いがっていた子はいつの間にか大人になってたんだ」
また額に頬にと真島さんの唇が落ちてくる。
「就職祝いが真紀のマネージャーから返された時には衝撃だったよ。そこで初めて自分がしでかした事の重大さに気が付いた。
告白を受け入れられないことを言葉で説明するべきだったのに。朋花を傷つけないようにする方法などいくらでもあったのに、あの時どうしてそれをしなかったのかってずっと後悔してた。
あの時、俺も本当は告白を受け入れたかったのかもしれない。それができずに、自分で思い切るためにあんなひどいことをしてしまった。今さら謝っても許されることじゃないけどーーーごめん。悪かった」