嘘の続きは
ちょうどいい、このタイミングで聞いてしまおう、私はお腹に力を入れた。
「お義兄さん、姉の事務所のことなんですけど」
「ん?朋花ちゃんも女優デビューする気になった?」
「まさか。私には逆立ちしても無理ですよ」
慌てて両手をブンブンと左右に振って全身で否定する。
「今の事務所との契約が切れたらお義兄さんの事務所は姉に移籍を求めるんですか」
「移籍なんてしないわよ」即座に私の不安に気が付いた真紀が声を出した。
姉の契約は来年切れるのだ。いつもは契約更新していたけれど今度はわからない。
「私はたとえ清美社長が社長を辞めてもこの事務所を離れるつもりはないし、彼の事務所に入ることはないのよ。私の契約と朋花の結婚は関係ない。全くの無関係だから」
チラリとお義兄さんの顔を見ると、お義兄さんも頷いていた。
「夫婦で同じ事務所ってメリットもあるけど、別の事務所だからこそのメリットもあるんだよ。だから朋花ちゃんが気にするようなことは何もない。真紀の移籍を阻止するために専務が女優の妹と結婚するなんてあり得ない話だ。少なくとも真紀と俺の事務所じゃあね」
そう信じていいんだろうか。
「だいたい、同じ事務所にって言うんなら二人で独立して個人事務所を立ち上げる可能性の方が高いけど、今のところそんな予定はないよ。お互い今の事務所に恩もあるし、やりたいこともやらせてもらえているからね」
「仮に私が事務所を出たいって言っても真島さんは了承すると思うわよ」
「そんな」
「そんなものよ。特にあの人はね」
それからも心配いらないと姉夫婦に延々と言われてかなりホッとしてしまった。
真島さんが純粋に私との結婚を望んでくれていると思っていいんだろうか。
だとしたらとっても嬉しんだけど。
「お義兄さん、姉の事務所のことなんですけど」
「ん?朋花ちゃんも女優デビューする気になった?」
「まさか。私には逆立ちしても無理ですよ」
慌てて両手をブンブンと左右に振って全身で否定する。
「今の事務所との契約が切れたらお義兄さんの事務所は姉に移籍を求めるんですか」
「移籍なんてしないわよ」即座に私の不安に気が付いた真紀が声を出した。
姉の契約は来年切れるのだ。いつもは契約更新していたけれど今度はわからない。
「私はたとえ清美社長が社長を辞めてもこの事務所を離れるつもりはないし、彼の事務所に入ることはないのよ。私の契約と朋花の結婚は関係ない。全くの無関係だから」
チラリとお義兄さんの顔を見ると、お義兄さんも頷いていた。
「夫婦で同じ事務所ってメリットもあるけど、別の事務所だからこそのメリットもあるんだよ。だから朋花ちゃんが気にするようなことは何もない。真紀の移籍を阻止するために専務が女優の妹と結婚するなんてあり得ない話だ。少なくとも真紀と俺の事務所じゃあね」
そう信じていいんだろうか。
「だいたい、同じ事務所にって言うんなら二人で独立して個人事務所を立ち上げる可能性の方が高いけど、今のところそんな予定はないよ。お互い今の事務所に恩もあるし、やりたいこともやらせてもらえているからね」
「仮に私が事務所を出たいって言っても真島さんは了承すると思うわよ」
「そんな」
「そんなものよ。特にあの人はね」
それからも心配いらないと姉夫婦に延々と言われてかなりホッとしてしまった。
真島さんが純粋に私との結婚を望んでくれていると思っていいんだろうか。
だとしたらとっても嬉しんだけど。