嘘の続きは
「真紀の妹は出演させません」
緊急連絡を受けて慌てて現場に来た真島さんがスタッフの暴挙を押さえた。
妹はこの世界に入れないことを両親と約束していること、
本人にその意思がないこと、
真紀も反対していることを丁寧に話してプロデューサーをはじめスタッフを納得させたのだと言う。
プロデューサーはじめスタッフも渋々ながら納得してくれてこの話は終わりになった。
でも、その後からも私の元にはいろいろな所からスカウトが来るようになってしまったのだ。
私自身がそのことをどう思っていたかと言うと、実はかなり微妙だ。
具体的に私が誰かに芸能界に入りたいとか入りたくないとかと自分の意思を伝えたことはないのだ。
ただ両親が私が芸能界に入ることに反対していたのは知っている。急激に変化した姉の生活を見ているうちに怖くなり妹はごく普通の道に進んで欲しかったらしい。
姉も自由と引き換えに女優になったと言い、私には自由を手放して欲しくないと言っていた。
だから芸能界に入らないというのは本当は私の意思ではないけれど、我が家では私は芸能界に入らないことは決定していたようなものだった。
それなりに興味はあったけれど家族の反対を押し切って芸能界入りをしたいかと聞かれればそんな情熱はないと答えたであろう。
ただいつもは真紀にべったりの真島さんが私のことで動いてくれるのが嬉しかった。
スーツ姿で私より14才年上の真島さんは大人の素敵な男性だった。
当時私には真紀の撮影で見る俳優より真島さんの方がカッコよく見えていた。
今考えてみるとたまにネクタイが曲がっていたり、疲れた顔をしてスーツにしわが入っていたこともあったのだけど、子どもの私にはそれですら頑張っている姿だと思い素敵に見えていたのだから何ともおめでたい。
しかし、そんな出来事がきっかけになり自分も周囲も業界の私への接触に対して真島さんが対応するというのが何となく当たり前のようになってしまったのだ。
緊急連絡を受けて慌てて現場に来た真島さんがスタッフの暴挙を押さえた。
妹はこの世界に入れないことを両親と約束していること、
本人にその意思がないこと、
真紀も反対していることを丁寧に話してプロデューサーをはじめスタッフを納得させたのだと言う。
プロデューサーはじめスタッフも渋々ながら納得してくれてこの話は終わりになった。
でも、その後からも私の元にはいろいろな所からスカウトが来るようになってしまったのだ。
私自身がそのことをどう思っていたかと言うと、実はかなり微妙だ。
具体的に私が誰かに芸能界に入りたいとか入りたくないとかと自分の意思を伝えたことはないのだ。
ただ両親が私が芸能界に入ることに反対していたのは知っている。急激に変化した姉の生活を見ているうちに怖くなり妹はごく普通の道に進んで欲しかったらしい。
姉も自由と引き換えに女優になったと言い、私には自由を手放して欲しくないと言っていた。
だから芸能界に入らないというのは本当は私の意思ではないけれど、我が家では私は芸能界に入らないことは決定していたようなものだった。
それなりに興味はあったけれど家族の反対を押し切って芸能界入りをしたいかと聞かれればそんな情熱はないと答えたであろう。
ただいつもは真紀にべったりの真島さんが私のことで動いてくれるのが嬉しかった。
スーツ姿で私より14才年上の真島さんは大人の素敵な男性だった。
当時私には真紀の撮影で見る俳優より真島さんの方がカッコよく見えていた。
今考えてみるとたまにネクタイが曲がっていたり、疲れた顔をしてスーツにしわが入っていたこともあったのだけど、子どもの私にはそれですら頑張っている姿だと思い素敵に見えていたのだから何ともおめでたい。
しかし、そんな出来事がきっかけになり自分も周囲も業界の私への接触に対して真島さんが対応するというのが何となく当たり前のようになってしまったのだ。