嘘の続きは
それから私のしたことといえばーーースマホを解約して連絡先を変えたこと、実家を出たことと、真紀の関係者とは極力関わらないようにすることだった。
真紀とは疎遠になったわけじゃない。
就職して忙しくなったことを言い訳にあまり頻繁には会わなくなったけれど、必要なときには彼女のマンションに行って一緒に食事をしたり家事を手伝うこともあった。
彼女がロケで長期不在になる時にはマンションの部屋の換気をしに行ったり、二人で旅行に行ったりもした。
でも撮影現場に行ったり試写会や完成披露パーティーに行くことはもうしなかった。
真紀は不審に思っていたようだったけれど、大学を卒業して就職するというタイミングだったから言い訳などいくらでもすることができた。
あれから真島さんがどうしていたのかはよく知らない。
最後の関わりは就職してすぐの頃だった。
真紀からかわいいリボンのついたプレゼントを渡され「真島さんから朋花に就職祝いだって」と言われた時には身体が一瞬にして凍り付いた。
「お姉ちゃんからお礼を言っておいてね」
そういうのが精いっぱいでこれを姉に預けたあの男の意図が全く分からず混乱した。
「開けて中身を見ないの~?」とにやにや顔で冷やかす真紀に背を向けて「一人でゆっくり確認する」と恥ずかしがるふりをするのが大変だった。
本当は中身を確認する気などさらさらない。
物に罪はないけれど、投げ捨てたい気持ちにすらなる。
真紀とは疎遠になったわけじゃない。
就職して忙しくなったことを言い訳にあまり頻繁には会わなくなったけれど、必要なときには彼女のマンションに行って一緒に食事をしたり家事を手伝うこともあった。
彼女がロケで長期不在になる時にはマンションの部屋の換気をしに行ったり、二人で旅行に行ったりもした。
でも撮影現場に行ったり試写会や完成披露パーティーに行くことはもうしなかった。
真紀は不審に思っていたようだったけれど、大学を卒業して就職するというタイミングだったから言い訳などいくらでもすることができた。
あれから真島さんがどうしていたのかはよく知らない。
最後の関わりは就職してすぐの頃だった。
真紀からかわいいリボンのついたプレゼントを渡され「真島さんから朋花に就職祝いだって」と言われた時には身体が一瞬にして凍り付いた。
「お姉ちゃんからお礼を言っておいてね」
そういうのが精いっぱいでこれを姉に預けたあの男の意図が全く分からず混乱した。
「開けて中身を見ないの~?」とにやにや顔で冷やかす真紀に背を向けて「一人でゆっくり確認する」と恥ずかしがるふりをするのが大変だった。
本当は中身を確認する気などさらさらない。
物に罪はないけれど、投げ捨てたい気持ちにすらなる。