嘘の続きは
結局二人の居場所がわからないまま、ラルゴのメンバーと俺を乗せたリムジンはレッドカーペットの前に付いてしまった。
ラルゴを乗せた車のドアが開かれた途端に大きな歓声が上がる。
レッドカーペットを見るために集まった人たちの中にはラルゴファンも多く来ているらしい。
「きゃー、タカトー」
「ユウキ!」
「サインしてー」
「ラルゴー!」
レッドカーペットの左右には人人人…身を乗り出して手を振っている者、叫んでいる者などとにかく熱狂している。
タカトの言う通り姫がタカトの晴れ姿を見るためにこの中のどこかにいる可能性は高いのだろう。ただこの中からあの二人を探すのは容易ではない。
ため息を洩らしそうになると
「あの姫のことだから、必ずタカトが見えてなおかつ迷惑にならないようなところにこっそりといますよ」
車を降りて歩き出す前に口許に笑みを浮かべユウキが囁いた。
ああ、そうだといいんだが。
タカトと姫の心の結び付きはずいぶんと深いらしいがユウキもずいぶんと姫のことを理解しているらしい。
彼らの出会いから婚約まであれこれ対応していたのはうちの社長だったから、今まで俺が直接対応することはなかった。
しかし、清美社長が事実上の引退を決めたことで、専務の俺が清美社長の役割を引き継ぎLARGOの対応に当たることになり、メンバーのプライベートに関わることまで知りうることになったのだが。
長い付き合いというわけではないはずのタカトの姫はどうやら思ったよりもメンバーやスタッフと非常によい関係を築いているらしく、彼女のことは皆に好意的に受け入れられているようで管理職としては非常に安心している。
ラルゴを乗せた車のドアが開かれた途端に大きな歓声が上がる。
レッドカーペットを見るために集まった人たちの中にはラルゴファンも多く来ているらしい。
「きゃー、タカトー」
「ユウキ!」
「サインしてー」
「ラルゴー!」
レッドカーペットの左右には人人人…身を乗り出して手を振っている者、叫んでいる者などとにかく熱狂している。
タカトの言う通り姫がタカトの晴れ姿を見るためにこの中のどこかにいる可能性は高いのだろう。ただこの中からあの二人を探すのは容易ではない。
ため息を洩らしそうになると
「あの姫のことだから、必ずタカトが見えてなおかつ迷惑にならないようなところにこっそりといますよ」
車を降りて歩き出す前に口許に笑みを浮かべユウキが囁いた。
ああ、そうだといいんだが。
タカトと姫の心の結び付きはずいぶんと深いらしいがユウキもずいぶんと姫のことを理解しているらしい。
彼らの出会いから婚約まであれこれ対応していたのはうちの社長だったから、今まで俺が直接対応することはなかった。
しかし、清美社長が事実上の引退を決めたことで、専務の俺が清美社長の役割を引き継ぎLARGOの対応に当たることになり、メンバーのプライベートに関わることまで知りうることになったのだが。
長い付き合いというわけではないはずのタカトの姫はどうやら思ったよりもメンバーやスタッフと非常によい関係を築いているらしく、彼女のことは皆に好意的に受け入れられているようで管理職としては非常に安心している。