泣き虫な僕達へ
「ただいまー。」

「おかえり。ご飯今から作るね。」

「あ、一緒に作る!」

母と2人で晩御飯を作った。
今日はオムライスだ。

「冷蔵庫から卵とって。」

「はーい。」

グチャッ!

「あっ…!ごめん。冷蔵庫開けたら卵が落ちてきて割れちゃった…。」

「あれ、ちゃんとしまってたはずなんだけどな…。ごめんね。優、新しいの買ってきてくれる?」

「うん。ごめん。」

私は小走りで近くのスーパーに卵を買いに行った。
家に帰る途中で、姉に会った。

「あ、寧々ちゃん。」

「あ、ただいまー。おつかい?」

手に持っている袋を見て姉が聞いてきた。

「うん。卵、割っちゃって。」

「何やってるの。」

くすくす笑われる。

「冷蔵庫開けたら飛び出てきたんだもん。それより、なんか、お母さん変なんだよね。元気ないっていうか…。」

「そうなの?朝は普通だったけどね。」

「んー。気のせいかなぁ。」

「あとで聞いてみよっか。」

「そうだね。」

家に帰ると、チキンライスのいい匂いがした。買い直した卵で、料理が完成した。

この日も美味しいオムライスだった。
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