泣き虫な僕達へ
何故こんな生活をしているか、それを説明すると、まず私の小学生時代まで遡ることになる。

私の家は貧乏だった。
小学校6年生まで、北海道のド田舎の、家賃2万円の団地で生活していた。
母、父、姉、猫。
小学生の記憶はほとんどないのだが、要所要所で忘れられない出来事がおこる。

小学校4年生の夏。母と父が離婚した。
理由は後に知ったのだが、父の浮気だった。
今思えば、家にも帰って来なかったし、運動会や学芸会も来なかった。
しかし父に悪い印象はなく、怒られたこともほとんどない。
ただ、母が泣きながら説明するので、父は悪者なのだと幼い私は思った気がする。
タイミング良く(?)父が東京に転勤になり、そこから小学校6年生までの2年間、母と姉3人で暮らした。
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