秘密の出産が発覚したら、クールな御曹司に赤ちゃんごと愛されています
樹里の顔を撮ってみると、携帯電話だと思えないほどの美しい写真が撮れた。
しかもキレイ!思わず嬉しくなって直樹に微笑みかけてしまった。
 すると何も言わずじっと見つめられてしまい、我に返った私たちは顔を赤くして目を逸らす。

 その様子を見ていた樹里が嬉しそうに笑いながら冷やかしてくる。

「ママとなおくん、なかよしね」
「そ、そんなことないよ」
「ふぅーん」

 そこに作業をしていた店員さんが戻ってきて、「今日の手続きは以上です」と声をかけられたので、私たちはショップを後にした。

「さて、もうすぐお昼だし……何か食べに行こうか」
「うん!」

 直樹がチョイスしてくれたのは、子どもと一緒に行けるというカフェだった。中に入るとほとんど子ども連れの人たちばかりで、テーブルなどに子どもを引き付けるような工夫がされていて可愛い雰囲気。

 キッズスペースが完備されていて、そこには保育士免許を持っている店員さんが駐在しているので、カフェの利用中は見ていてくれるらしい。
< 125 / 232 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop