秘密の出産が発覚したら、クールな御曹司に赤ちゃんごと愛されています
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友里を見送ったあと、俺も支度をして家を出た。
エントランスを通り過ぎるとき、すでに制服に着替えて身なりを整えた友里がいて「いってらっしゃいませ」と一礼してくれた。
このマンションの美人コンシェルジュと人気の彼女が、俺のものになったなんて……。
そう噛み締めると、つい顔が緩んでしまいそうになる。
俺と別れている間、俺の子を産み、一人で育ててくれていた。まさかそんなことになっているなど思いもよらなかった。
他の男性と結婚して妊娠して子どもを産んだのだとばかり思っていたのに、まさか相手はおらず、子どもの父親は俺だったなんて。
当時のことを思い出して、思い当たる節があった。気持ちに任せて、そういう流れになったことが、一度だけ……。
あのときにできていたとは。しかし、それによって彼女を長年一人で苦労させてしまうことになり申し訳なかった。
だけどまたこうして一緒になれた。昨夜、気持ちを通じ合わせて、昔のように愛し合えることができて、本当に嬉しかった。