秘密の出産が発覚したら、クールな御曹司に赤ちゃんごと愛されています
「傍にいていいの? 邪魔にならない?」
「なるわけないだろ。俺にとって、友里が全てだ。今までもこれからも」

 高校時代から、ずっと私のことを想っていたんだ、と付け加えられる。確かに私たちの接点を作ってくれたのは直樹だ。
話をしたことなど一度もなかったのに、いきなり声をかけてくれた。

「あの頃からずっと変わらない。友里だけが好きだ」

 その言葉だけで、とろとろに溶けてしまいそう。大好きな人に、情熱的に好きだと囁かれて愛される。こんな幸せ、どこを探しても見つからない。

「私も一緒にいたい。直樹の傍にいてもいい?」
「いいよ」

 話しながら、くちびるを触れ合わせる。触れては離して、離しては触れて。

「ここに住んでくれる気になってくれた?」

 こくんと頷くと、直樹は私を見下ろしながら心の底から嬉しそうに微笑む。

「えっ!? ほんと?」
「……うん」
「ヤバい。すごく嬉しいんだけど」
「ほんと? いろいろと迷惑かけちゃうかもしれないよ?」
「いい。友里にかけられる迷惑だったら、何でも嬉しいから」

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