秘密の出産が発覚したら、クールな御曹司に赤ちゃんごと愛されています
こんなふうに大切にしてもらって、私って幸せ者だな。一緒にいると毎日が特別な日になって楽しい。
今まで樹里との生活でももちろん充実していたし、幸せだったけど、直樹が現れてから幸せ度がもっと増えた。
どれだけ感謝してもしきれない。
直樹がいなければ、こんな気持ちになんてなれなかったし、樹里と出会うこともなかった。全ては直樹と出会ったから、始まったことなんだなと、彼の横顔を見つめながら考えていた。
買い物が終わったあと、食事を終えて帰宅した。三人で地下駐車場で直樹の車から下りてエレベーターまで歩いていると、前の方から入居者さんの姿が見えた。
まずい、見つかったら大変だ。
直樹の背後に隠れ、顔を隠す。彼も私が入居者に見つかってはいけないことを知っているので、何気ない態度のまま不自然にならないように体で覆い隠してくれた。
どうか見つかりませんように。
そう祈りながら、すれ違おうとした瞬間、入居者さんが私たちの隣で足を止めた。
「あれ……? 松岡さんじゃない?」