秘密の出産が発覚したら、クールな御曹司に赤ちゃんごと愛されています
そう書かれたメモを見せてもらったが、明らかに友里の字体ではない。友里は小さいころに母の友人から書道を習っていたことがあり、とても美しい字を書く。
それは高校時代に彼女のとっていたノートを見せてもらったときに聞いたエピソードで、ノートに書かれた字はどれもバランスのとれた美しいものだった。
それに比べてこの字は……少し癖がある。
もしかして別の人物が書いたものか?
誰かに連れ去られてしまったのではないかと不安がよぎるが、一人でどこかに行ってしまっただけかもしれない。
これ以上の詮索はやめた方がいいかとも考えるが、もうすでに時刻は十九時になろうとしている。
友里は、こんな時間まで樹里を置いてどこかに行ってしまうような母親ではない。
もう一度電話をしてみるが、はやり電話に出ない。
「あの、すみません。更衣室に松岡さんの荷物がないか調べてもらえませんか? もしくは、携帯のバイブ音がしているとか」
それは高校時代に彼女のとっていたノートを見せてもらったときに聞いたエピソードで、ノートに書かれた字はどれもバランスのとれた美しいものだった。
それに比べてこの字は……少し癖がある。
もしかして別の人物が書いたものか?
誰かに連れ去られてしまったのではないかと不安がよぎるが、一人でどこかに行ってしまっただけかもしれない。
これ以上の詮索はやめた方がいいかとも考えるが、もうすでに時刻は十九時になろうとしている。
友里は、こんな時間まで樹里を置いてどこかに行ってしまうような母親ではない。
もう一度電話をしてみるが、はやり電話に出ない。
「あの、すみません。更衣室に松岡さんの荷物がないか調べてもらえませんか? もしくは、携帯のバイブ音がしているとか」