秘密の出産が発覚したら、クールな御曹司に赤ちゃんごと愛されています
「体調が最優先だから、無理はしないでくださいね」
「はい」
藤崎さんと入れ替わりで入ってきた直樹を見て、思わず息を呑む。
ネイビーの細身のタキシードに身を包んだ直樹は、いつもより一段と格好よくて思わず見とれてしまうほどだった。
「わぁ……っ、直樹カッコいい」
「……そう?」
フォーマルな格好をしている直樹は、痺れるくらい格好いい。この人が自分の旦那さんになったなんて信じられない。
「友里もとても綺麗だよ」
「ありがとう。最終調整してもらったから、お腹もすっきり」
最近少しずつ目立つようになってきたところ。初期はつわりがひどくて毎日が辛かった。だんだん落ち着いてきたのでよかった。
挙式の日に体調が悪かったらどうしようかと心配していたから。
直樹は私の傍まで来ると、そっと抱き寄せた。そしてお腹を優しく撫で始める。
「体調は大丈夫? 無理してない?」
「うん、大丈夫だよ」