秘密の出産が発覚したら、クールな御曹司に赤ちゃんごと愛されています
こうして二回目の約束を交わし別れた。
二回目はアルバイト先まで迎えに来てくれて、そのあとカフェでお茶をした。そしてその次は、翌日に朝からデートしようと誘われる。
次の日はアルバイトが休みだったので、朝から水族館に行って、ランチして、ウィンドーショッピングをして楽しんだ。
淡い色のYシャツに細身の白いパンツを合わせて清潔感溢れる服装がよく似合っている小野寺くん。
その隣にいるのは、伸ばしっぱなしの黒髪、化粧っ気のない顔、デニムにシャツというカジュアルで実用性重視の服装をしている私。
どこからどう考えても不釣り合いなふたり。
小野寺くんは私と一緒に並んで歩いていて平気なのかな?
恥ずかしい思い……とか、していないかな?
すれ違う女の子たちは小野寺くんのことを見て「カッコいい人だ~」と騒いでいる。
そんなことを気にすることなく、彼は私だけをまっすぐに見て楽しそうに話している。
小野寺くんって、不思議な人。
きちんとした家庭で育ったんだろうなと思わせる気品が漂っていて、細やかな気遣いができる。いつも優しくレディーファーストで、何でも卒なくこなす。