秘密の出産が発覚したら、クールな御曹司に赤ちゃんごと愛されています

優雅な仕草で紅茶を飲む直樹のお母さん。
 ふたりはどうやって知り合ったの?や、いつから付き合っているの?などといろいろ質問される。

直樹のお母さん、綺麗で優しくて、いい人そうで安心した。怖い人だったらどうしようかと心配していたけど、そんな必要なかったな。

終始にこやかに話されるので、話しているうちに緊張もほぐれてきた。
しばらく歓談したあと、直樹がお手洗いへと席を立った。
 いってらっしゃい、と直樹を見送ると、隣にいたお母さんが口を開いた。

「……友里さん」
「はい」
「私ね、直樹と友里さんがお付き合いしていること、応援しているのよ。直樹、友里さんとお付き合いできて、本当に嬉しそうだから、親としては嬉しいのよ」

 何を言われるのかと思ったけど、そうやって言ってもらえたら嬉しい。今回直樹の家に行くことになり、彼のご両親に反対されたらどうしようと心配していたからだ。
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