秘密の出産が発覚したら、クールな御曹司に赤ちゃんごと愛されています
その俺の態度に戸惑う友里は、顔色を悪くしながら話す。
そうだよな。昔弄んだ相手が、職場にいたなんて驚くよな。
その困惑した顔を見たら、余計に腹が立つ。被害者みたいな顔をするなよ、お前は加害者だろ?
「いろいろ話したいこともあるし、勝手に辞めるなよ」
これを機に、俺のトラウマに決着をつけよう。
なぜあのとき、俺と付き合ったのか。
他に好きな男がいながら、俺と付き合っていたのか。
どういうつもりで俺を弄んだのか。
それを聞き出してやる。
友里の口から全てを聞けば、俺のこの苦しみに終わりがくるだろう。
ずっと抱えたままだった、友里への想い。
真相を聞けば、納得して解放されるかもしれない。
とはいえ、長年苦しめられてきているので、仕返ししたいという気持ちもあって……彼女に冷たい態度で接してしまう。
わざと困らせるようなことばかり言うなんて大人げない。
一旦友里と別れたあと、落ち着くために部屋に戻りシャワーを浴びた。