秘密の出産が発覚したら、クールな御曹司に赤ちゃんごと愛されています
俺は友里に愛されたいだけなのだ。そして高校時代から変わらず、彼女のことを想い続けている。不毛な片想いだと分かっているのに、自分の力ではどうしようもできない。
強く反発しようとしても、友里のことばかり考えている。関わらないようにしようと思っても、放っておけない。
でもあの男と同類になってはいけないとも思う。友里に迷惑をかけて嫌われるくらいなら、この想いを押し殺そう。友里は既婚者だ。どうしようもできない。
不倫して略奪するなんてことはできない。子どもを不幸にしてしまうのは絶対にだめだ。
好きだけど、好きな気持ちは伝えない。
俺たちに縁はなかった――
ただそう思って諦めるしかない。