隣人はクールな同期でした。

今朝の仕事始まりは最悪だ。

散々に課長から注意を受け
気持ち落ち込むし
どうしてこうなったのか誰がやったのか…
頭ん中は混乱状態が続いている。


そんな気分で課長室から出てくると
こっちをジッと見つめていた部署の人達が
一斉に視線を逸らして散らばったのがわかった。


もしかして
課長だけじゃなくてみんな知ってんの?この事。


「そりゃ好奇な目で見るわな」


“深夜のオフィスで男女が2人きり”って
普通に聞けば一般的に考えても怪しいもんなぁ。
まるでアダルトなサブタイトルで
ナニやってたのかって話だよなぁ…。


アタシはともかくとして
問題は煌月か…。
処分となると…立場を失う可能性だってあるよね。

それに何より


「早乙女さんが知ったら…」


間違いなく修羅場と化する。
また電車に飛び込もうとするかもしれない。
想像しただけで
恐ろしすぎる結末にゾッとします。


「はぁ…」


自分の席につき
仕事を始める準備をしながら無意識に溜め息。


まわりの視線が痛い。
チラチラ見ないで
言いたい事があるならハッキリ言って。
< 138 / 487 >

この作品をシェア

pagetop