隣人はクールな同期でした。
だけどアナタが入ってきてくれたおかげで


『七星さんって陽向さんと付き合ってるんじゃないの?』

『でも昨日の夜は副編集長とラブラブだったらしいじゃない』

『えー!二股掛けてるって事?』

『嘘~、最低じゃん』


もうハッキリと
まわりからの陰口が聞こえてますって。


「ふーん…」


陽向さんは
なぜか何かに対して納得した様子の返答をし
コソコソ話すヤツらをジッと睨みつけた。

それがわかったのか
喋っていた社員は『マズイ』と思ったんだろう。
気まずい表情を浮かべながら
それぞれ自分の仕事を再開しだした。


「セツナ
 仕事の打ち合わせしたいからちょっと来て」

「え?もう一緒の企画はないはずじゃ―――」

「いいから、来て」


アタシが否定する前に
陽向さんはアタシの背中に手を添え
完全強制的に部屋の外へと誘導された。


連れて来られたのは
この時間は誰も使用していない会議室。


「な、何いきなり!?」


まさかこの人まで誤解を招くような事をするんじゃッ
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