隣人はクールな同期でした。

「吹雪さんって
 雨夜先生の息子だったの!?」

「あぁ。それであの銀髪が
アイツの本来の姿だよ」

「マジか…全ッ然別人。
吹雪さん姿はすごい変装技術じゃん」


騙されてたなぁアタシ。

だから公の場で明かせなかったんだ。


「ってかなんで女装してんの?」

「それは本人に直接聞いた方がいいだろうな」


式典は中盤に差し掛かり
お堅いスピーチ等が終わり歓談タイムに入ると
舞台から降りた吹雪さん。


「いやぁ~
 黙ってて申し訳なかったね~
そういう理由(ワケ)だったんだよ~」


アタシ達の元にニコニコしながら駆け寄り
呑気に『アハハ~』なんて笑ってます。

近くで見ると
本当に男なんだと実感が沸くほど
見事なイケメンっぷり。


「まさかこんなド派手なネタばらしにするとは
 さすがに俺でもその考えはなかったぞ。
 ぶっ飛んでるな、レオ」


感心してどうするんですか。


「もしかしてアタシをココに招待したのって…」


雨夜先生ではなく…


「そそ、オレだよ~レオだよ~」

「アンタかい。」


思った通りか。



< 253 / 487 >

この作品をシェア

pagetop