隣人はクールな同期でした。
第6章:相談してほしかったです。
レオさんが帰国し
またいつも通りの
何事もない日常が戻る…はずだった。


「え、今日も休みなんです?」


仕事の用事で編集部に寄り
いるはずの”アイツ”の存在がない事に
少し気になっていた。


「理由はわからないけど
 1週間くらい休みなんだよ、煌月」


教えてくれたのは陽向さん。

彼の言うとおり
ココ数日、煌月の姿を見ていない。
最後に会ったのは
雨夜先生のパーティー。
電話をしに行くと言ってから
それっきりだ。


「編集長が言うには
 家庭の事情だって事だけど…
 LINEしても既読にもならないし
 胸騒ぎがするって言うか
 少し心配なんだ…」

「そう…なんですね…」


胸騒ぎ…か。
アタシもそれは感じたんだよね。

休みを取る事は誰にでもあるけれど
今回の煌月のは
どうにもおかしい気がする。

家庭の事情って…
何かあった?


”ただいま電話に出る事が出来ません。
 ピーっとなったらご用件を―――”


アタシが電話しても繋がらない。
LINEもしてみたけど
陽向さん同様、既読にならないし
連絡が取れない状態が続いている。
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