隣人はクールな同期でした。
「いきなりなんですか。
 一緒になんて寝ません。
 テントも別です」

「そう言うなって!
 寝袋は別なんだし
 そんなに手を出さないから安心しろって~」

「“そんなに”ってなんですか。
 もう手を出す気満々じゃないですか」

「大丈夫!
 ちょっとおっぱいを触…」

「言うなッ!」


自分の元カレながら
なんとも情けない。

いつからこんな
変態発情男になったんだか。


「付き合ってたときは
 いっぱい触らせてくれたのに?
 セツナの胸の感触も反応も
 性感帯だって体の隅々まで――」

「だから言うなッ!!」


悪びれもなく
暴露しようとするな!
ヤケにリアルに言いやがってッ


「そんな昔の事を思い出さないでください。
 ってか、よく覚えていますね」


そこだけ感心します。


「当たり前だろ?
 俺の体はお前の“ナカ”を―――」

「ウルサイ言うな変態!」


余計な事を聞いたアタシが
大間違いでした。
本当どいつもこいつも
どうしてこう恥じらいってモノがないの。


「そうだ、そのキャンプなんだけど」

「…何です?」

「煌月達
 不参加らしい」

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