隣人はクールな同期でした。
恋をする乙女心は
素直じゃなくて強情だって事。


「女の気持ちって
 マジでよくわかんねぇ」

「アンタには大きな課題かもね。
 彼女の気持ちを理解してあげたきゃ
 まずは女心を勉強しな」


同期のアタシが助言してんだから
しっかり頑張りなね、煌月。


「よう、セツナ!
 今ちょうど会いに行こうと思ってたところだよ」


話の途中で割り込んできた陽向さん。

げ、そうでした。
アナタもいたんでした。


「わざわざ俺に会いに?
 添い寝の約束してたしな♪」

「ちょッ!違ッ」


こらこら勝手な事を言うな。
隣で煌月が引いた目してるから!


「部署ごとだから
 同じテントなんて無理なんです。
 だから諦めてください」

「え?部署なんて関係ないってよ?」

「・・・は?」

「“他部署との交流”だろ?
 なぁ?煌月」


そう言って急に振る陽向さん。
それっていったい…


「え、えぇ…
 確かに部署は関係なく…とは聞いていますが
 あくまで男女―――」

「ほら、な?
 じゃぁコレで決まり!
 荷物持って来いよッ」

「・・・え。」


えぇぇぇぇ!?

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