隣人はクールな同期でした。
アタシはヤケに早乙女さんの事ばかり気にしていたけど
コイツもコイツなりに
家族同然で一緒にいた早乙女さんと離れると決めたのは
悩んで出した結論なのかもしれない。
そう思ったらアタシが普通にしている事が
1番良い事なんだと思う。
「平気よ。気にしてない。
煌月が決めた事なんだったら
それでいいんじゃない?」
「七星…」
「早乙女さんと煌月との間で
最終的にどんな話になったのかはわかんない。
だけどアンタは自分の家に帰ってきた。
それだけだよ。
ただ単に、要は前みたいな生活に戻ったんじゃん?」
「あぁ…」
「何も変わってない。
だから辛気くさい話は終わり。
こんなのアタシ達らしくない」
「…だな」
クスッと鼻で笑われたけど
コレは褒められていると受け取っておくよ。
「そういえば
お前、どうすんの?」
「何を唐突に。
そして主語を言いなさい」
「何って
陽向さんの外国行きの件だ」
「ん!?」
普通にその話題に触れられて
飲んでたビールを吹き出しそうになった。