時には優しく…微笑みを
結子さんから話を聞いて、私は優弥さんの事が人としてどうなのかと、嫌悪感でいっぱいになってしまった。

あんな人に負けたくないし、この今の幸せを潰されたくないと。

「結子さん、私大丈夫です。もしかしたら、またここが痛くなって倒れてしまうかもしれないけど、負けたくない。過去を引きずっている自分にも負けたくないんです」

私は胸に手を当てながら話をした、
その手を結子さんが握ってくれた。

「大丈夫。朋香ちゃんはもう大丈夫。しっかりしてね、私達がついてる。それに菅野君が一番に守ってくれるわ、ね?」

そう言いながら、拓海さんを見た。

「そうだよ。俺も朋香を守るし、一緒に乗り越えていこう」

「よし、話もまとまった事だし、飯でも食べに行こうか?俺、腹減ったよ」

場の雰囲気を壊すかのように諒太さんが声を上げた。

「諒太、お前なぁ…緊張感がなさすぎだろ」

「そうよ、諒太。ここからって時に…」

「だって、腹が減っては戦は出来ぬだろ?」

「ぷっ、あははは…」

私はつい笑ってしまった。

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