時には優しく…微笑みを
「朋香ちゃん、ひどいなぁ。笑うなんて…」

「だって…戦って…諒太さん、話飛びすぎですよ」

「ほらぁ、バカ諒太」

結子さんが諒太さんの頭をコツンと叩いた。
それを大袈裟に痛がった諒太さんに、また結子さんに、そんな訳ないでしょ!と怒られていた。

それを見た私と拓海さんは、笑いあっていた。

こんなに笑ったのは久しぶりかもしれない。

最近は、胸が苦しくなる事ばっかりだったから。

それから私達4人は、食事に出かけた。

楽しく話も盛り上がり、そろそろ帰ろうかとした時、七海から電話が入った。

「あ、ごめんなさい。七海から電話、出ていいですか?」

私は拓海さん達に断りを入れてから、電話に出た。

「どうしたの?何かあった?」

「ごめんね、こんな時間に。気になったから電話したんだけど…」

電話越しの七海の様子から、長くなりそうだと思った私は出先だからと言って、帰ったら連絡すると伝えた。

それを見ていた拓海さんが、どうしたの?心配事?と聞いてきた。
私は、長くなりそうだからと説明した。

そして、諒太さん達と別れて私と拓海さんは家に帰った。

家に戻った私は、すぐ七海に電話をした。
すぐに電話に七海が出た。

「ごめんね、家に着いた?」
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