時には優しく…微笑みを
「びっくりしただろ?大丈夫か?」

驚いて返事を返すので一杯になっている私に、拓海さんが声をかけてきた。

「びっくりしました。会社での拓海さんからは想像がつかないって言うか…」

「だよな、社のやつには言うなよ?」

「ふふっ、それは約束出来ないかも…」

しまったと言う顔をした拓海さんに気がついたのか、お母様が声をかけてきた。

「拓海の部下なんですってね?この子、仏頂面だから怖かったんじゃない?」

仏頂面って…
横を見ると、拓海さんは頭を抱えていた。頼むから余計な事言うなよって。

「いえ、しっかりされてて、周りの人からの人望は厚いですよ。私もよくしてもらいました。今も指導していただいています」

「やだっ!ほんとにいい子なのね。拓海!大事にするのよっ!」

そう言うと、お母様は拓海さんの背中を叩いた。

「っ、痛っ…母さん、そんなの言われなくても分かってるって」

「朋香さん。今日はゆっくりしていってね?」

「あ、は、はい」

そして、楽しく話をさせてもらった。
拓海さんが、嫌がるであろう子供の時の写真を見せてもらったり、卒業アルバムをみせてもらった。拓海さんは、大阪に行ったら、見せてもらうからな、って真っ赤になっていたけれど。

でも、拓海さんの小さい頃の写真は、ある意味凄かった。

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