時には優しく…微笑みを
「は?何言うてんの!そんなんしたらあかんよ」

「なんでや!大事な妹を…」

お兄ちゃん、彼女そら出来んわな。
妹大事にし過ぎでしょ。
その点、下の兄の大樹は適度な妹可愛がり。こうも同じ兄弟なのに違うかな。
まだ怒りは収まらないようで、納得してもらえるまで、かなり時間がかかった。

明日が非番だったら、絶対家に来てただろうな。
ちょうど呼び出しの電話がかかってきて、兄は悪いなと言って横浜に帰って行った。
こんな事、拓海さんに話出来る訳もなく。そして、両親にあの兄がなんて言って報告したのか…気が重かった。


大丈夫かな、心配になってきた。




拓海さんから電話がかかってきた。
電車の中で取るわけにはいかなくて、私は乗り換える駅に着いてから、折り返した。

「何かありました?」

「いや、もう着いたかなって」

「まだ半分ですよ。大阪には着いたけど、まだ着いてませんよ。また家に着いたら電話しますね」

「そっか。じゃ、着付けてな」

「はい」

電話を切った私は、最寄り駅のある電車に乗った。
それから数分して最寄り駅に着いた。


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