時には優しく…微笑みを
その妄想を破るかのように、諒太さんが私に声をかけてきた。

「朋香ちゃん、片岡には気をつけて。俺や結子も気にしておくけど、嫌がらせとかあるかもしれない。拓海の時もそうだっだ」

え?嫌がらせって…

「櫻井、諒太の言う通りなんだ。彩奈は自分の思い通りにいかないと、読めない行動をする時があるんだ。俺もちょっとされたんだ。俺も出来るだけ櫻井を守るつもりだけど、24時間一緒じゃないからな、そこは気をつけてほしい」

「は、はい。分かりました」

何がなんだか分からなくなってきた。
自分の勝手で、別れる事になったのに、今更復縁とか、思い通りにならないと嫌がらせしてくるとか、ありえない。
そんな人が、本当にいるの?と思ってしまった。

「朋香ちゃん、出来る事なら当分ここにいた方がいい。さっきは、部屋どうする?って聞いたけど。やっぱり拓海がそばにいた方が安心だから…」

「え、いや、あの逆じゃないですか?普通だったら、私ここにいない方が…」

「いや、いた方がいい。諒太の言う通りだ、俺はそう思う。変に今離れない方がいい」

課長までなんて事を…


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