扉に光るランプ〜落とした想いの物語〜
「うーん、まあしょうがないよね」



「だよなー」



なぜか2人は顔を合わせてニヤついていた。



「??」



2人の表現にポカンとしていると、「よし、説明してもおそらく分からないし、手っ取り早く行った方がいいよね」と蒼兎くんが私の手を取る。



「!?」



「そうだね、行った方が早いね!」



(えっえっ?)



何やら分からない内にトントンと進み、気が付くと不思議な扉の前に立っていた。



赤と黒と白の色が3つに分かれていて、上の方には黄色く光るランプが付いていた。



(ランプ?)



まだ部屋があたったんだ。



「ほら、望杏ちゃん入って」



「う、うん」



音仲くんに促されてドアノブを開けると、どういう訳かマーブル色の歪な模様が現れた。



(これはどういう事?そういう部屋なの?)



おかしな光景に違和感を覚えつつ困惑になる。



「望杏ちゃん、怖くないから入って」



「う、うん」



音仲くんに促され、困惑しつつも大丈夫というのだから、多分大丈夫なんだろうけど。



「……ねえ、瑠架くん」



「ん?」



「大丈夫かな?入れる?ちゃんと」



「ああー多分…」



後ろで2人が気になる会話が聞こえてくるけど、とりあえず不安ながらも扉の中に足を入れたがー。



「あれ? 前に進まない?」



何か見えない壁があるかのように、全く足が前へと進もうとしなかった。



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