扉に光るランプ〜落とした想いの物語〜
「リィア、悪いけど説明してもらってもいいかな?」
お茶が一段落した所で蒼兎くんがねずみちゃんにお願いする。
「はい、ではではご説明致しますね」
そう言って、ねずみちゃんは教師のような口調で丁寧に説明し始めた。
「ここは、アリスワンダーランドと言って、本来 居たあなたがいた世界とは異なった世界です。いわゆる異空間世界というものです。」
「異空間…」
さっきも言っていたけど、なんだろうなんだか今流行りのファンタジー小説や漫画の設定だけど、やはりいまいちピンとこない。
「とは言っても、実際には存在しない世界です。
この世界もあなたが来た場所も本来なら創り出されないものです」
やはり今流行りの異世界みたいなものだろうか?
「多分、あなたが思っている事と同じだと思います」
ねずみちゃんは私の心を見透かすかのように言ってくる。
「あなたが来たあそこは、普通の人は入る事ができない場所で、普段は空き地になっている場所なんです」
「えっ」
でも、普通に建物があったと思うけど。
「あれは幻なの?」
「そうとも言えますが、そうとも言えません」
「?」
どういう事なのだろう?
正直、ねずみちゃんが言っている事はさっぱりだった。
「えっと、簡単に言いますと、ここは現実だけど幻で、それを誰かの手によって創られたと言えます。そして、私はこの幻の世界の住人と言う訳です」
「…誰かの手によって創られた世界?」
「まあ、要するにあれだよ」
ねずみちゃんの話しに付け足すように、蒼兎くんは言葉を発す。
「どっかの誰かさんが、自分の為だけに創り出してしまった世界って事かな」
「誰かが?」
誰かって誰が?
こういう言い方をするという事は、2人にもわからないのだろうか。
「まあ、あれだよね。単に創った人間は、僕らがいる世界の人間ではなく別世界の人間で、帰る為にここを創ったという訳かな」
音仲くんの言葉は今までの話しの中で1番理解できるものだった。
「別世界…?」
そんな事って。
ふとありえないと思ったが、今この状況になんとなくだが理解してしまっている自分がいた。
この状況こそありえないから、別世界もあり得るのか。
そう思うと少しだけ納得して落胆する自分がいた。
お茶が一段落した所で蒼兎くんがねずみちゃんにお願いする。
「はい、ではではご説明致しますね」
そう言って、ねずみちゃんは教師のような口調で丁寧に説明し始めた。
「ここは、アリスワンダーランドと言って、本来 居たあなたがいた世界とは異なった世界です。いわゆる異空間世界というものです。」
「異空間…」
さっきも言っていたけど、なんだろうなんだか今流行りのファンタジー小説や漫画の設定だけど、やはりいまいちピンとこない。
「とは言っても、実際には存在しない世界です。
この世界もあなたが来た場所も本来なら創り出されないものです」
やはり今流行りの異世界みたいなものだろうか?
「多分、あなたが思っている事と同じだと思います」
ねずみちゃんは私の心を見透かすかのように言ってくる。
「あなたが来たあそこは、普通の人は入る事ができない場所で、普段は空き地になっている場所なんです」
「えっ」
でも、普通に建物があったと思うけど。
「あれは幻なの?」
「そうとも言えますが、そうとも言えません」
「?」
どういう事なのだろう?
正直、ねずみちゃんが言っている事はさっぱりだった。
「えっと、簡単に言いますと、ここは現実だけど幻で、それを誰かの手によって創られたと言えます。そして、私はこの幻の世界の住人と言う訳です」
「…誰かの手によって創られた世界?」
「まあ、要するにあれだよ」
ねずみちゃんの話しに付け足すように、蒼兎くんは言葉を発す。
「どっかの誰かさんが、自分の為だけに創り出してしまった世界って事かな」
「誰かが?」
誰かって誰が?
こういう言い方をするという事は、2人にもわからないのだろうか。
「まあ、あれだよね。単に創った人間は、僕らがいる世界の人間ではなく別世界の人間で、帰る為にここを創ったという訳かな」
音仲くんの言葉は今までの話しの中で1番理解できるものだった。
「別世界…?」
そんな事って。
ふとありえないと思ったが、今この状況になんとなくだが理解してしまっている自分がいた。
この状況こそありえないから、別世界もあり得るのか。
そう思うと少しだけ納得して落胆する自分がいた。