扉に光るランプ〜落とした想いの物語〜
「はあ、ごめんね。代わりにやってくれて」
「いえ、枚数あってましたか?」
「うん、ありがとう。
せっかくメモも付けてあげたのにね」
新木さんに押し付けられた資料が出来上がり職員室へと持って、担任の琴坂 皆美〈ことみや みなみ〉先生の所へと渡した。
「じゃあ、私はこれで失礼します。さよなら」
「あ、森瀬さん」
踵を返して職員室への出口へ向かおうとしたら、琴坂先生が私を呼び止めてきた。
「はい?」
先生の声になんとなく振り返る。
「星都先生から聞いたんだけど、中学の頃から保健室に通ってるんですってね」
「あ、はい」
琴坂先生は去年この学校に来た新任の先生で、今年から担任を持った先生だ。
琴坂先生はまだ教師としては2年目の新人の先生だけど、しっかりしていて周りをよく見ている方で、でもちょっと天然なかわいい先生である。
「通ってるというよりは、お話しに行っている感じなんですけど。よくないですよね、やっぱり」
中学の時の担任の先生も、「怪我もしていないのに、ましてや病気持ちならまだしも、おしゃべりの為だけに保健室に毎日行くのはどうかと思う。他の生徒が疑問がられるからやめた方いい」と注意された事があったけど、星都先生は「別に気にしなくていいよ。来たい時に来ていいから」と言ってくれて星都先生が担任の先生に言ってくれたお陰で注意される事はなくなったけど。
やっぱり気にしてる人は気にするんだろうか。
これでも以前よりは回数は減らしているんだけど。
「ううん、別に注意したいんじゃないの。よく保健室に行っているって星都先生から聞いてね、もしかしたら何か悩んでいる事があるんじゃないかなって思って」
「………」
「それに、星都先生が言ってたの。「森瀬さんのこと気にしてあげててって。悩んでる事があるから」って」
「えっ」
中学の時もそうだったけど、私が嫌がらせされてる事を言ってもいつも「そのぐらいなら遊びや冗談でやってるだけじゃない?気にしすぎだと思うよ」と言って理解してくれる人はいなかった。
でも、星都先生は他の先生と違った。
保健室に勧めてくれは星都先生だった。
だから、星都先生以外で心配してくれた人は琴坂先生が初めてだった。
確かに嫌がらせされている内容はすごく些細な事で子供じみた行為に違いない。
そんな些細な事でも私はすごく嫌で仕方ないのは事実だ。
「いえ、枚数あってましたか?」
「うん、ありがとう。
せっかくメモも付けてあげたのにね」
新木さんに押し付けられた資料が出来上がり職員室へと持って、担任の琴坂 皆美〈ことみや みなみ〉先生の所へと渡した。
「じゃあ、私はこれで失礼します。さよなら」
「あ、森瀬さん」
踵を返して職員室への出口へ向かおうとしたら、琴坂先生が私を呼び止めてきた。
「はい?」
先生の声になんとなく振り返る。
「星都先生から聞いたんだけど、中学の頃から保健室に通ってるんですってね」
「あ、はい」
琴坂先生は去年この学校に来た新任の先生で、今年から担任を持った先生だ。
琴坂先生はまだ教師としては2年目の新人の先生だけど、しっかりしていて周りをよく見ている方で、でもちょっと天然なかわいい先生である。
「通ってるというよりは、お話しに行っている感じなんですけど。よくないですよね、やっぱり」
中学の時の担任の先生も、「怪我もしていないのに、ましてや病気持ちならまだしも、おしゃべりの為だけに保健室に毎日行くのはどうかと思う。他の生徒が疑問がられるからやめた方いい」と注意された事があったけど、星都先生は「別に気にしなくていいよ。来たい時に来ていいから」と言ってくれて星都先生が担任の先生に言ってくれたお陰で注意される事はなくなったけど。
やっぱり気にしてる人は気にするんだろうか。
これでも以前よりは回数は減らしているんだけど。
「ううん、別に注意したいんじゃないの。よく保健室に行っているって星都先生から聞いてね、もしかしたら何か悩んでいる事があるんじゃないかなって思って」
「………」
「それに、星都先生が言ってたの。「森瀬さんのこと気にしてあげててって。悩んでる事があるから」って」
「えっ」
中学の時もそうだったけど、私が嫌がらせされてる事を言ってもいつも「そのぐらいなら遊びや冗談でやってるだけじゃない?気にしすぎだと思うよ」と言って理解してくれる人はいなかった。
でも、星都先生は他の先生と違った。
保健室に勧めてくれは星都先生だった。
だから、星都先生以外で心配してくれた人は琴坂先生が初めてだった。
確かに嫌がらせされている内容はすごく些細な事で子供じみた行為に違いない。
そんな些細な事でも私はすごく嫌で仕方ないのは事実だ。