過ぎる景色を共に
帰りの飛行機
僕は席に座ってからすぐ
あなたの手を握った

握り返される手を
さらに強く
僕は握る


"幸せです"


あなたを見ると
それどころではないらしい
飛行機が安定したらもう一度伝えよう


アナウンスがなり始めた
まもなく出発するらしい
さらに強く握られる手


"先輩"


僕はほっぺにキスをした
あなたは驚いていた


"馬鹿なの?状況見て"


相変わらず冷たい
もっと可愛い返答出来ないのか


"したくなっちゃいました"


"ならもっと夢中にさせて"


そういう所だ
あなたには適わない
常に僕の上をいく

あなたはいとも簡単に
僕の心までも握ってしまう
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