Contract marriage ―契約結婚
昨夜、悠夏の結婚を祝って…ささやかながらお祝いの席を開いてくれた…

妹たちと森が手作りのケーキを作り、父の翔吾の帰りを待って…

「幸せになるんだよ。まずは、椎堂家でしきたりなどを学んで…式はそのあとになると思うが…」

悠夏の頬を撫でながら、そう言われた…

悠夏に、結婚についての話しをした時とは、表情が微かに違う…少し緊張感もほぐれ、和らいだ表情をしていた…

「はい。お父さまも、お元気で…。必ず…幸せになります」

と、父と約束をした。。


吉澤が運転する車は、閑静な住宅街へと進んでいた…

「あの…。私の旦那さまになる方は、どんな方なのでしょつか?」

我ながら…おかしな質問をした…と、思った。

自分が結婚する相手について、何も知らないのだ。


父から、少しの情報は聞いていた…が…

写真も何も無く…、名前と年齢と…それくらいしか、聞いていない。
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