ひと夏の恋をキミと
「そうなの!
それでね、先生に相談なんだけど…」

「なんだい?」

「ほら、うち夏場は海の家経営してるでしょう?
それを今年も手伝いたいんだけど…
ダメかな?」


毎年、夏はこれが楽しみだった。
海へ行って楽しそうな人たちを見て
お父さんとお母さんの手伝いをする。


もしかしたら今年が最後かもしれないから
絶対にやりたいんだけど…。


先生はしばらく考えた後、


「どうせダメって言っても
行くでしょう?」


呆れたように笑う山川先生は
私の性格はお見通しのよう。


「バレた?」


てへっと舌を出しておどけて見せる。


「たーだーし!無理はダメだよ。
ちょっと体調悪かったら
すぐに休むこと!いいね?」


「はい!!」


やった!これで今年も出来る。
今年は愛美も一緒だから絶対楽しい!
ちゃんと頭の中に刻み込まなきゃね。
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