ひと夏の恋をキミと
おじさんが出て行ったあとの
俺の部屋は
シーンと静まり返っていた。


おじさんの言った言葉の
意味を何度も何度も繰り返し考えるけど
たどり着くのは一番あってほしくない
結末で。


ちょっと前まで
なんとなくの勘だったけど
今のでほぼ確信に変わってしまった。


悩んだ挙句
俺は自分の父親に電話を掛けた。


---プルルル


『もしもし』


珍しくすぐに電話に出た。


「ごめん、俺だけど今いい?」


『大丈夫だが、どうかしたか?
陽輝が俺に電話なんて
明日は雪でも降るか。』


はははと笑っているけど
俺は笑いごとじゃねぇ。


「聞きたいことがあるんだ。
激しい頭痛・痙攣この二つで
思い浮かぶ病気って…なに?」
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