ひと夏の恋をキミと
「キャー――!」


この前は夕方だったから入らなかったけど
今日は昼間だし気温も高いから
全員で一斉に海へ足を入れた。


「気持ち~!」


太陽に照らされた暑い肌を
ひんやりと沈めてくれた。




「姫奈!早くこっち来いよ~!」


私を呼ぶ陽輝は足が届かないような場所に
浮き輪に捕まって浮いていた。


「そんな方足付かないからいけない~!」


そう言うと私の前まで戻ってきて
浮き輪をかぶせた。


「これならいいだろ?行くぞ!」


「え…っちょ!」


返事も待たずに
私がかぶっている浮き輪を
後ろから泳いで押して
どんどん愛美たちがいる場所から離れていく。
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