ひと夏の恋をキミと
私をじっと見て微笑んでいた。


「…変?」


「ううん、めちゃくちゃ可愛い。
しかも俺好みを選んでるとこも
また可愛い。」


陽輝も他の2人に負けないくらい
甘い言葉を私にくれて、
髪が崩れないように
頭にそっと自分の手を乗せ撫でてくれた。

私、陽輝の手好きなんだよね。
あったかくて。



「じゃあ、行こうか。」


先頭を愛美たちが歩き
その次を里美ちゃんたち。
一番後ろに私達という並び。


3組の距離は適度に開いていて
会話は聞こえてこない。


「陽輝…、似合ってるね浴衣。」


今日は素直になってみようと思い、
想いのまま伝えた。


すると陽輝は
頬を赤く染め


「そういうのずるいよ。」


って、そっぽを向かれた。
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