ひと夏の恋をキミと
全部、伝えるんだ…。


「姫奈、俺姫奈の日記読んだよ。」


「え…、読んだの?」


「うん、姫奈の事たくさん知れた。」


「は、るきには、見られ、たく、なかったのに。
お母さん、おせっ、かい、だね?」


「嬉しかった、姫奈の気持ち分かって。
俺、嫌われたと思ったから。」


「そ…、んな、こと…」


「俺、また姫奈とあの丘に行きたい。」


「ひ…、まわり、見、たい、な…。」


「うん、絶対、行こう。約束。」


「や…くそ…、くぅ、う、あ…。」


「姫奈!?姫奈!?」


「ここが境界だ、麻酔入れて。
陽輝君、悪いけどここまでだ。」


「姫奈!!俺!また伝えるから!!
何度でも言うから!!
行くな…!姫奈…!絶対、戻ってこいよ…!
俺、ずっとずっと待ってるから…!」


「は…、るき…。」


「姫奈ぁぁぁーーーっ!!」


「あとは外でお待ちください!」


2人の看護士さんに腕を引っ張られ
俺は手術室を出た…。
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