ひと夏の恋をキミと
…え?

「そうですけど…。」


「もしかして青山陽輝君、じゃない?」


「陽輝の事知ってるんですか…?」


今度は私が驚いた。


「もちろん、大学の後輩で
私が唯一フラれた男!
しかも何度も。」


その言葉にまたびっくりした。
フラれたって…


「私、ずっと男に困った事
なかったのよ。
だけど、青山君に一目ぼれしてね。
アプローチしたんだけど
全く眼中に入れてもらえなかったの。
私が誘っても、いつも決まってこう言うの。
”俺には愛する子がいるんで”って。」


…嘘。
こんな綺麗な人に
アタックされてたのに…?


「姫奈ちゃん、よかった。
目を醒まして。
私、青山君に言ったの。
最後にフラれた日。
彼女が目を醒ましたら会わせてって。」


なのになんの連絡もなしよ!
って怒ってる。
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