ひと夏の恋をキミと
「…あの、なんで私に…。」


会いたかったんだろう?


「彼がそこまで愛する子が
どんな子か気になったの。
あ、意地悪しようとか
そんな事は思ってないからね!?
でも、今日会って分かった気がする。
彼があなたに夢中な理由。」


パチンと綺麗なウインクが飛んできて
なんでか教えてもらいたかったけど
何度聞いても『悔しから~!』とか言って
教えてくれなかった。


だけど、サラさんはいい人だと思った。
私が陽輝の言っていた子だって分かった時、
本当に嬉しそうな顔してくれたもん。


そのままどんどんカットしてもらって
染めている時、
さっきのサラさんの言葉を思い出して
緩む頬を抑える事が出来なかった。
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