ひと夏の恋をキミと
「…やっぱり素敵。」


思わずそんな言葉が零れた。


陽輝はまだ来ていない様子で
しばらくこの景色を眺めていた。
今は16:50。
もうじき約束の時間。


だけど10分過ぎても
陽輝はやって来なくて
連絡を入れても既読にならないし
不安にになりながらも
来ると信じて
また街を見下ろした。


それから20分後


「…姫奈!」


何故かスーツを着て
白いおっきな花束を抱えた
陽輝がいた。


でも、そんな事よりも
来てくれたことにほっとした。


「…ごめん!遅くなって!」


息を切らしながら私に
駆け寄ってきた。


「ううん、大丈夫。
来てくれてありがとう。」


「当たり前だろ!
ここに来るのは俺の夢だったから。」
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