空をつかむ~あなたがどこまでも愛しくて
ベッドに入り、なかなか眠れない夜を過ごす。
何度も時計を確認し、確認するたびに目が冴える。そして時計なんか見なきゃよかったと後悔しながらもう一度布団を被る。
そんなことを繰り返し、いい加減うんざりしていたら目覚まし時計が鳴った。
本当に?!
半信半疑で目覚まし時計を持ち上げて凝視したけれど、目覚まし時計は嘘をついているはずもなく、きっちり四時半を指していた。
しょうがなしにベッドから起き上がり、大きく伸びをすると心なしか瞼が重たい。
醍が起きてしまう前に身支度を調えておこうとまだ薄暗い廊下を抜け洗面所に向かった。
鏡の横の電気を点けると、私の顔が一気に露わになる。
「え?」
思わず声が出て、自分の顔を鏡に近づけた。
だって、いつもの倍くらいに瞼が腫れていたから。
泣いた訳でもないのに!
単なる寝不足でこんな目になってしまうなんて、やっぱり三十の壁は恐ろしい。
冷たい水で思いきり顔を洗った。
きっと出る頃には少しはましになっているかもしれないけれどだけど、念のため・・・・・・。
慌てて部屋に戻り、ほとんど使ったことのないサングラスを探した。
チェストの一番上の引き出しの奥の方にサングラスを見つけて安心する。
とりあえず、こんな腫れた瞼のまま醍の前に顔をさらけ出すのは嫌だった。
嫌だなんて言うと、意識しすぎみたいだけど決してそうじゃない。
相手が醍じゃなくてもきっとそうする。
それが誰かと出かける時の礼儀っていうものだと思うだけで。
まだ浮腫んだ顔に化粧を施し、少しは見られる顔になったものの、やっぱり瞼の腫れは完全には隠しきれない。
部屋の窓をそっと開けると冷たい風が吹き込んだ。
今朝は一段と冷えている。
白いブラウスの上にグレーセーターを被ると、ベージュのジーンズを履いた。
部屋に置いてある全身鏡に自分を映し相変わらず色気のない恰好だと思う。
だけど、醍と出かけるにはきっとこれで丁度いい。
デートじゃないんだもの。妙に浮かれた感じは必要ない。
必要以上に自分に言い聞かせていると、扉がノックされた。
何度も時計を確認し、確認するたびに目が冴える。そして時計なんか見なきゃよかったと後悔しながらもう一度布団を被る。
そんなことを繰り返し、いい加減うんざりしていたら目覚まし時計が鳴った。
本当に?!
半信半疑で目覚まし時計を持ち上げて凝視したけれど、目覚まし時計は嘘をついているはずもなく、きっちり四時半を指していた。
しょうがなしにベッドから起き上がり、大きく伸びをすると心なしか瞼が重たい。
醍が起きてしまう前に身支度を調えておこうとまだ薄暗い廊下を抜け洗面所に向かった。
鏡の横の電気を点けると、私の顔が一気に露わになる。
「え?」
思わず声が出て、自分の顔を鏡に近づけた。
だって、いつもの倍くらいに瞼が腫れていたから。
泣いた訳でもないのに!
単なる寝不足でこんな目になってしまうなんて、やっぱり三十の壁は恐ろしい。
冷たい水で思いきり顔を洗った。
きっと出る頃には少しはましになっているかもしれないけれどだけど、念のため・・・・・・。
慌てて部屋に戻り、ほとんど使ったことのないサングラスを探した。
チェストの一番上の引き出しの奥の方にサングラスを見つけて安心する。
とりあえず、こんな腫れた瞼のまま醍の前に顔をさらけ出すのは嫌だった。
嫌だなんて言うと、意識しすぎみたいだけど決してそうじゃない。
相手が醍じゃなくてもきっとそうする。
それが誰かと出かける時の礼儀っていうものだと思うだけで。
まだ浮腫んだ顔に化粧を施し、少しは見られる顔になったものの、やっぱり瞼の腫れは完全には隠しきれない。
部屋の窓をそっと開けると冷たい風が吹き込んだ。
今朝は一段と冷えている。
白いブラウスの上にグレーセーターを被ると、ベージュのジーンズを履いた。
部屋に置いてある全身鏡に自分を映し相変わらず色気のない恰好だと思う。
だけど、醍と出かけるにはきっとこれで丁度いい。
デートじゃないんだもの。妙に浮かれた感じは必要ない。
必要以上に自分に言い聞かせていると、扉がノックされた。