【最愛婚シリーズ】極上CEOにいきなり求婚されました
「やっぱり、ばれちゃった」
「当り前でしょう。あんたの母親、何年やってると思ってるの?」
「そうだね。お母さんだもんね」
あははと笑ったけれど、気持が晴れるわけではない。
「一日に何度ため息つくのよ。辛気くさいからやめてちょうだい」
「うん……」
ざくざくと大根を短冊切りしながら、生返事をする。
母に心配をかけたくないとは思うものの、相手はおおよそ察しがついているに違いない。
「結婚のこと?」
「あ、うん。お母さん、わたしやっぱりこっちに帰ってこようかな」
それまで隣で鍋の中の様子を見ていた母の手が止まる。
「芽衣子、自分で何言ってるかわかってるの? あんなに嫌がっていたじゃない」
たしかにずっと戻ってこいという母の話を、無視し続けたのはわたしだ。
「これまで実家のことほったらかしだったでしょう。全部弟まかせだったし。そろそろ親孝行しようかな……なんて思って」
笑ってごまかそうとしたけれど、真剣な目の母はそれを許してくれない。
「芽衣子、ちょっとここに座りなさい」
「当り前でしょう。あんたの母親、何年やってると思ってるの?」
「そうだね。お母さんだもんね」
あははと笑ったけれど、気持が晴れるわけではない。
「一日に何度ため息つくのよ。辛気くさいからやめてちょうだい」
「うん……」
ざくざくと大根を短冊切りしながら、生返事をする。
母に心配をかけたくないとは思うものの、相手はおおよそ察しがついているに違いない。
「結婚のこと?」
「あ、うん。お母さん、わたしやっぱりこっちに帰ってこようかな」
それまで隣で鍋の中の様子を見ていた母の手が止まる。
「芽衣子、自分で何言ってるかわかってるの? あんなに嫌がっていたじゃない」
たしかにずっと戻ってこいという母の話を、無視し続けたのはわたしだ。
「これまで実家のことほったらかしだったでしょう。全部弟まかせだったし。そろそろ親孝行しようかな……なんて思って」
笑ってごまかそうとしたけれど、真剣な目の母はそれを許してくれない。
「芽衣子、ちょっとここに座りなさい」