【最愛婚シリーズ】極上CEOにいきなり求婚されました
「七つ……結構下ね。とはいえ、芽衣子がその人じゃないと嫌だっていうなら仕方ないじゃない。砕けずに帰ってきてうだうだしてるなんて、お母さん許しません!」
興奮した母が、テーブルをドンっと叩いた。
いつ以来だろうか、こんなふうに叱られたのは。
呆気に取られているわたしに、母は続けた。
「でもまあ、わたしの責任でもあるわよね。あまりに結婚という制度にこだわりすぎたから」
母がケイトと同じようなことを言い出したので、ますます驚いた。
「お母さん、わたしが結婚しなくてもいいと思ってる?」
「そりゃね、本音を言えばして欲しいわよ。だってお母さんは結婚して幸せになったから、あなたにも同じ道をたどって欲しいと思っているわ」
「だったら――」
母がわたしの言葉を遮る。