【最愛婚シリーズ】極上CEOにいきなり求婚されました
自分の都合にばかりあわせて、彼の本当に大切な部分を見ないようにしてきたのだ。
どうしてこんな素敵な人を、自分の人生から追い出そうとしていたのだろうか。自分の馬鹿さ加減に泣けてくる。
だけど、泣く前にしなければならないことがある。
わたしは顔を上げて、まっすぐケイトを見た。
「好き……なの。ケイトのことが好き」
わたしの告白に、彼は形の良い目を大きく見開いた。
「あ、え? 今、それ……言う?」
いつでも余裕だった彼が、こんなふうに焦っている姿は見たことない。
「ダメだった? でも一秒でも早く言いたくてっ……えっ」
それ以上言葉は続けられなかった。
ケイトは一歩前に出ると、わたしの肩をぐっと引き寄せて唇を重ねた。
柔らかく触れるだけのキス。
突然のことで目を閉じることもできなかった。彼はわたしを至近距離で見つめるともう一度わたしに唇を寄せる。
ゆっくりと重なった唇は、次第に熱を帯びる。角
度を変え何度も与えられるキスは震えるほど甘美で、わたしは立っていることもままならない。
ケイトはお見通しなのか、わたしの背中に回した手でわたしをきつく抱きしめた。
「んっ……ふっ……あ」
あえぐように呼吸をしながら、熱いキスが続く。容
赦なく差し込まれた舌が、わたしのそれを絡め取り、より深いキスを仕掛けてくる。