【最愛婚シリーズ】極上CEOにいきなり求婚されました

駆け巡るような快感に、全身が震えた。

トンっと、壁に背中が当たると、ケイトの大きな手の平がわたしの頬を包んだ。

「んっ……はっ。もう止まらない。好きだ。芽衣子さん……っ」

閉じかけた唇を彼の親指が強引にこじ開ける。そ

してそのまま食べ尽くすようなキスに翻弄される。

夢中で彼に応えた。そうすることが自然だったし、自分も同じ気持だと彼にわかってほしかったから。

どのくらいの間、お互いの唇を介して思いを伝え合っただろうか。

唇が離れ、ふたりの額同士がコツンとふれた。

「もう一度言うから、ちゃんと聞いて。芽衣子さん、俺と結婚しよう」

これまでにないほど真剣な顔のケイトの顔が、夕日に照らされて驚くほど美しく見えた。

じっと彼を見つめる。

「年下で頼りないかもしれない。仕事も芽衣子さんが望んでいるような仕事じゃない。
それでも芽衣子さんじゃなきゃダメなんだ。芽衣子さんを幸せにしたい。小さい頃、俺を救ってくれたあなたを、幸せにするために今まで頑張ってきたんだ。だから、俺の夢叶えさせて」

彼の瞳を見つめ返す。こんな幸せなことってあるんだろうか。体が震えるほど喜んでいる。

わたしをまっすぐに見つめるケイトの目から、強い思いが伝わってくる。

彼に応えたい。ありのままの自分を彼に捧げたい。
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