【最愛婚シリーズ】極上CEOにいきなり求婚されました
公民館の近くの河原を、ふたりで手をつないで歩く。
自転車の小学生や、犬を散歩するおじいさん。いろんな人とすれ違いながら、実家に向かう。
「あのころ、あの音楽すごく嫌いだった」
ケイトが突然言い出した。
「どうして?」
どこでも流れる音楽なのに。
「あれが流れると、芽衣子さん帰っちゃうから。図書室にいる間は俺だけの芽衣子さんなのに」
「ふーん。そんなこと考えてたんだ」
少年であるケイくんの顔を思い出すと、なんだか顔がにやけてしまった。
「でもこれからは、一緒の場所に帰るんですよね。俺たち」
「そうだね」
つながれた手に力が込められた。
「これからは、お互いたくさん話をしましょう。うれしかったことも悲しかったことも、不安なことも、楽しかったことも」
まっすぐ前を見ながら、ケイトは続けた。
「本当に大切なものは、俺たちの心の中にあるんですから」
そういつだってふたりの間の答えは、ふたりの中にだけある。
世間や他人からの評価やお金や数字ではかれないものがそこにある。
自転車の小学生や、犬を散歩するおじいさん。いろんな人とすれ違いながら、実家に向かう。
「あのころ、あの音楽すごく嫌いだった」
ケイトが突然言い出した。
「どうして?」
どこでも流れる音楽なのに。
「あれが流れると、芽衣子さん帰っちゃうから。図書室にいる間は俺だけの芽衣子さんなのに」
「ふーん。そんなこと考えてたんだ」
少年であるケイくんの顔を思い出すと、なんだか顔がにやけてしまった。
「でもこれからは、一緒の場所に帰るんですよね。俺たち」
「そうだね」
つながれた手に力が込められた。
「これからは、お互いたくさん話をしましょう。うれしかったことも悲しかったことも、不安なことも、楽しかったことも」
まっすぐ前を見ながら、ケイトは続けた。
「本当に大切なものは、俺たちの心の中にあるんですから」
そういつだってふたりの間の答えは、ふたりの中にだけある。
世間や他人からの評価やお金や数字ではかれないものがそこにある。