【最愛婚シリーズ】極上CEOにいきなり求婚されました
座敷の客間にわたしとケイト。それにお母さんと弟の健(けん)が座っている。
とりあえず出された、お客様用のとっておきの玉露のお茶からは、ゆらゆらと湯気が立ち上っていた。
誰もがかたずをのんだとき、ケイトがいきなり座布団から降りて母に向かって頭を下げた。
「芽衣子さんと結婚させてください」
挨拶もなにもかもすっぽかして、いきなり本題に入ったケイトに母も健も驚いて呆気に取られている。
「あの、顔をあげてください。北村さん……でよかったわよね」
「はい」
母の声でケイトはやっと顔を上げた。
「芽衣子よりもずいぶんお若いと聞いていますが、おいくつですか?」
さっき七つ下だて言ったのに、もう一度聞くの?
「二十六です」
「えっ? どんだけ年下捕まえたんだよ。ねーちゃん」
余計なことを言う健に、げんこつするふりをすると目で「ごめん」と謝ってきた。
弟の健よりも四つも年下なのだ。驚いても無理はない。
しかしわたしたちのやり取りなど一切気にせず、母の視線はずっとケイトに向けられていた。
「おばさんのわたしから見れば、二十六歳なんてまだまだ自由に過ごしたい歳だと思うの。それなのに、芽衣子に決めてしまっていいの?」
ストレートな質問に、思わず唇を噛んだ。母だって聞きたくて聞いているわけじゃない。
けれど彼の覚悟を聞きたいのだと思う。
とりあえず出された、お客様用のとっておきの玉露のお茶からは、ゆらゆらと湯気が立ち上っていた。
誰もがかたずをのんだとき、ケイトがいきなり座布団から降りて母に向かって頭を下げた。
「芽衣子さんと結婚させてください」
挨拶もなにもかもすっぽかして、いきなり本題に入ったケイトに母も健も驚いて呆気に取られている。
「あの、顔をあげてください。北村さん……でよかったわよね」
「はい」
母の声でケイトはやっと顔を上げた。
「芽衣子よりもずいぶんお若いと聞いていますが、おいくつですか?」
さっき七つ下だて言ったのに、もう一度聞くの?
「二十六です」
「えっ? どんだけ年下捕まえたんだよ。ねーちゃん」
余計なことを言う健に、げんこつするふりをすると目で「ごめん」と謝ってきた。
弟の健よりも四つも年下なのだ。驚いても無理はない。
しかしわたしたちのやり取りなど一切気にせず、母の視線はずっとケイトに向けられていた。
「おばさんのわたしから見れば、二十六歳なんてまだまだ自由に過ごしたい歳だと思うの。それなのに、芽衣子に決めてしまっていいの?」
ストレートな質問に、思わず唇を噛んだ。母だって聞きたくて聞いているわけじゃない。
けれど彼の覚悟を聞きたいのだと思う。